『源氏物語の色辞典』
吉岡 幸雄 著
『源氏物語の色辞典』紅葉賀「松の常磐色と紅葉の対比の妙」より
現在の京都御所もそうだが、天皇あるいは上皇の住まいには、松が多く植えられている。その緑を背景に、紅に黄に染まった紅葉が散っている。
いまの十一月の中旬のころだろうか、京都では紅葉がいちばん美しいときである。
そのころに、ときおり時雨をみることがある。時雨というのは秋の終わりから冬にかけて降るにわか雨のことであるが、空が明るく、陽が射しているときにも降る。
また北山のようは少し暗くなっていて、山の端には雨がかかり、平地のほうは晴れているというようなときもあり、それを
紫式部はこのような京都盆地の秋の終わりの移ろいを見事にとらえて描写している。
続きは、吉岡幸雄『源氏物語の色辞典』紅葉賀の
「松の常磐色と紅葉の対比の妙」にてどうぞ。
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