古布の絵
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古布の絵 基本情報
商品コード | 9784879406071 |
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著者 | 衣笠正子 (著者)、泉由美 (作者)、衣笠祥雄 (序文) |
出版社 | 紫紅社 |
税込価格 | 3,080円 |
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『古布の絵』について
布絵・布アートや和雑貨の好きな人たちに愛されて、多くのリクエストにより復刻した1冊。
慈しむように使いこまれた古い布を、まるで絵を描くように縫いあわせた作品集。染め直しなどをせず、古布そのままの風合いを活かして日本古来の風物や習慣を表現しています。作者は京都でひっそりと暮らす女性で、世に出すことを考えず、家族と布を思いやって作られた作品は、私的で濃 (こま) やかな愛情に溢れています。1999年に出版後、絶版となっておりましたが、手芸店、愛好家からのリクエストにより、新刊として復刻することとなりました (内容は 1999年出版時と同じです)。
本書の紹介動画
「序文」衣笠祥雄
妻の母、泉由美は京都という町の風景の中に溶け込むようにひっそりと生きている人である。その中で育まれた感性が、何かを作り出す静かなエネルギーをも生み出しているように思われる。
結婚以来、私はその母が作り出す作品に目を見張る思いがしていた。子供への愛、物への愛がその一つ一つに溢れていて、ほほえましく、また美しい。
それが人の目に触れさせようなどという気が全くなく、勧めても展覧会など晴れがましいことの全く嫌いな人である。このまま散逸してしまうことは何とももったいないと、妻、正子と話し合っていたが、この度、紫紅社の御好意でまとめて出版する機会をいただいた。
母にとっては本意ではないかもしれないが、これは私たちの子供にも伝えうるので、親孝行の一つのつもりと思っているといえば、母も納得してくれるかもしれない。
「あとがき」衣笠正子
「古布の絵」は母、泉由美の作品です。使い込まれた古い布ならではの独特の味わいを活かしながら、丹念に一針一針、その布の上にまた布を重ねて、まるで絵を描くように縫いつけて形を表現しています。そのような仕事を見ていた祖父が「古布の絵」と名付けたようです。
京都という土地柄ゆえに、素材となる古布は、寺に立つ市や店で見つけたりします。見つけた布は染め直すようなことはせず、そのままの風合いを活かします。例えば作品の中にあるように、すきとおったとんぼの羽根や、葉脈の浮き出たほおずきの姿など、素材をそのまま活かすのです。布に出会って、それが生まれたのか、それをしたいために丹念にそういう生地を探したのか……とにかく糊などはいっさい使わず、ぽつぽつと縫い上げていくのです。
これは私にとっては母からの贈り物であると同時に、日本古来の風物や習慣、身の回りの小さなものたちへの愛情を、時をかけ、手間をかけて少しずつ作り上げていった母の綴った日記だと思えます。
- 序文 衣笠祥雄(きぬがさ さちお)
- 正月
- 雛の節句
- 花見
- 端午の節句
- 初夏の涼風
- 初秋・実り
- 月見
- 寒椿
- 貌百態
- 私的鳥獣戯画
- 子供遊び
- 暮らし草紙
装丁 | A5判 オールカラー |
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ページ数 | 99ページ |
本のサイズ | 22 x 15.2 x 1cm / 0.283kg |
ISBN-13 | 9784879406071 |